「Morocco 横浜愚連隊物語2」

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こちらの続編なり。

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 いや、続編と言っちゃ違うかもな。
前回の分がいかにも中途半端に終わっており、当然ながらこっちをも見ないと収拾がつかない!という状況になってますので、1、2の両方でやっと完結するってカタチ。


戦後の混乱に乗じてブイブイ言わせていた「モロッコの辰」(ギバちゃん)は、その後、ヨメ(岸本加世子)との間に男の子をもうけるのですが、次第に持病の結核がひどくなってしまう。
体調の悪いのをごまかすために始めたヒロポンに次第にハマってゆき、やがて覚せい剤の取締り違反及び傷害罪で検挙され刑務所にお世話になる辰ちゃん。
ムショのお陰でヒロポン中毒からは脱するのですが、2年後、シャバに出てきたときには、世の中はすっかり変わっておりました。
もはやそこは愚連隊の時代ではなく、ヤクザが牛耳る世界。地元の暴力団に預けていた子分たちも、すっかり組織の人間に。
そんな中でも辰ちゃんは昔の仲間との仁義を忘れず、子分を守り、スジを通し、やがてひょんなことから暴力団に睨まれてゆくんですなぁ。最後はチンピラにバカみたいにあっけなく殺されてしまうの(哀)。


物語はノリノリの前編よりも全体的にどよーんと暗い感じのトーンになってます。
それはたぶん主人公がもう病気だし、勢い無くしてるし、友達も子供も死んでしまうしで、とにかく明るくなれる要素が全然ないからなんだけど。
自分がしっかりしなきゃいけないのに、結核で思うように体がいうことをきかない辰ちゃんのもどかしい様子を、ギバちゃんが上手に演じてます。せつないッスよー。
このキャラが魅力的だったので、ちょっと実話の方にも興味持ってしまったよ。
でも、深刻さが増した分、登場人物たちの内面の深みがよく出ていて、個人的には前編より好きでした。映像的にも印象的なシーンがいくつもあったし。熱海の穏やかな海とか、決闘シーンの長い橋、最後の波止場…まぁ、モロッコまで行くこたーないと思ったけど。


さて。ゆーじんですが、前編とは打って変わって主要な役割でした。
「シュンちゃん」って若造の役なんですが、このシュンちゃん、律儀に辰が出所するまで、暴力団の傘下にも入らずボスのお帰りを待っててあげるカワイイ奴なんですわ。
でも、案の定というかなんというか、コイツがトラブル起こすわけね。女がらみで。組の幹部のモノである手ぇ出しちゃいけない女に惚れてしまって…ってやつ。マズイ女に手ぇ出してボコボコにされちゃうヒト。ゲ~ッと思うほどまたもや血まみれの姿見せられーの。だーもー。

辰ちゃんはこの弟分の恋路を守るために自ら奔走して、暴力団とさらに対立してしまうわけです。シュンちゃんは意図せず辰ちゃんを窮地に追い込んでしまうんですな。でも、シュンちゃんは兄キのお陰で正々堂々と恋するヒトを身請けして女房にすることができたのでした。めでたし。
チンピラ役のゆーじんは、安直な役であってもどこかしらこういった甘い雰囲気とか、一途な感じも常にあるので、なんだかんだ言ってわりと似合った役でした。
満足(笑)。
満足ついでにどうしても画像貼りたかったので貼ってしまいますが、ダメだったら言ってください(>融合事務所さん)。出所は明記しますので、どうか宣伝(?)だと思って目をつぶって~。

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(c)東映/融合事務所(「Morocco横浜愚連隊物語2」より)
やっとの思いで手に入れた恋女房と感無量で踊るシュンちゃん@ゆーじん。
甘甘ですがな。頬の傷もイイっすね。可愛いすぎな横顔。
やーもーイイなぁー。


この映画見てると、「栄枯盛衰」ってのをひしひしと感じます。
昨日までブイブイ鳴らしてた奴が今日はボンクラに。権勢を誇るものがやがて零落し。そりゃもうほんのちょっとした按配でコロコロ変わる。何も確かなものがない。ああ無常。
そんな中で何かを頼りに生きたいと思ったら、やっぱり自己矜持なのかなぁと思ったりも。でも、それも病魔には勝てないし…と考えると、人間儚いなぁ~なんてしみじみ。
たぶんこの映画って作品としては雑だし、脚本とかわやくちゃだし、安っぽいのかもしれませんが、原作の力が強い感じがするせいか、見ごたえありました。
事実の力っていうかね、それを踏まえて作ってる側の愛情と言うかこだわりというか…そういうものが感じられるの。その意味ではとっても面白かったです。ヤクザな映画でも、立脚点がものすごくこちら(凡人)寄りなので、馴染みやすいですし。いつか原作、読んでみたいです。
内藤剛志も最高でしたよ。もう完全に廃れゆくお馬鹿さんで情けないけど愛らしくもある愚連隊を生き生きと演じております。