「魂の自由人」

 

魂の自由人 (光文社文庫)

魂の自由人 (光文社文庫)

  • 作者:曽野 綾子
  • 発売日: 2005/07/12
  • メディア: 文庫
 

 

曽野綾子・著(光文社)
曽野さんの新刊。
私にとって曽野さんは、口やかましいけどいろんなことを教えてくれる聡明で気風のいい親戚の伯母さんみたいな存在です。
口調はキツイし偽悪的なんだけど、言っていることは違和感がなくて、割と簡単に納得させられてしまう。「安易ねぇ」と曽野さんに呆れられてしまいそうであるが(^^;)。
曽野さんの圧倒的な強みはその個人的見聞の広さ、経験値の高さと宗教的な素地も含めた思索の深さだと思う。
浅くぼんやりと半径1キロ以内の巷で世間知らずに生きている人間にも、ある種の哲学はあるのですが、そんな頭でっかちな考えばかりに頼っていては絶対ダメで、そういう人こそ(つまり私みたいなタイプこそ)行動的で経験の多い曽野さんのような先達の言葉が必要なのね。

このエッセイの要旨は、端的に言うと「自由な魂というものは、自分で行動の価値と目的を見いだす。(引用ママ)」ということです。自分を基幹にして生きる、ということ。そして、その姿は絶対に神が見ておられる(から安心だ)よ、と。
言われなくてもとっくに承知してるはずなのですが、それでもつい弱気になったりするときがたびたびあるのね。そんなときはこうして伯母さんに叱咤されてみるのです。そうすると、さらに心が軽くなる。
何か常日頃閉塞感を感じていたり、前向きになれない人向きかも。気楽に読めるのでオススメですよ。