「大草原のローラに会いに...「小さな家」をめぐる旅」

 

 谷口由美子・著(求龍社)

引き続き、ローラの関連本を探してきては読んでいます。
原作本や、お料理の本などは小さなときに買って読んでいたのですが、このような研究書...というか、ホントに愛情のこもった「ファン」の記録書を読んだことは今までなかったので、楽しくてしょうがありません。
著者の谷口さんはアメリカの児童文学を中心に活躍なさっている翻訳家で、ローラ・インガルスの大ファン。
もちろんローラの作品も手がけている方です。
ローラの作品世界のファンクラブ「リトルハウス・クラブ」も主宰していて、現地の関係者やファンの方たちと常に密接に交流なさっている、いわば日本でのローラ迷の先駆けです。第一人者。ですからその情熱のありようは、読んでいて本当に楽しい。心が躍ります。
私たちは(?たぶんここを読んでくださってるあなたも私も)いわゆる何かの「ファン」ですから、何かに夢中になったあまり人生までも変った、世界が広がった、ってな勢いには大きく共感を得るところがあると思うのね(笑)。
夢中になることの、幸せ。憧れをたどってゆくときの、興奮。
この本にはそれがぎっしりと詰まっています。
そして同じくローラを好きな一読者としての好奇心も満たされる。
本当に存在したローラやその家族の、物語には書かれていないその後も知ることができる。
ローラの軌跡を巡る旅先での、谷口さんの詩情溢れる表現もとても素敵。まるでその景色が目の前に見えるかのように、ご自分の見た景色や風の匂いまで伝えてくれます。さすが翻訳家だけあって、表現がとてもイイ。
私も行きたくなっちゃったなぁ...。どこまでも広がるまだ見ぬアメリカの大草原に、なぜかたまらなく郷愁を感じちゃう今日この頃です。