「ユー・ガット・メール」

先日書きましたように、ノーラ・エフロンの「ユー・ガット・メール」は、繰り返し観てるアタシの心の友、ともいうべき映画です。
私がオースティンの「高慢と偏見」を読むきっかけとなったのはこの作品でした。
この作品の中で「高慢と偏見」はすごく象徴的に扱われています。キーワードみたいに。
ストーリー自体にもすごいオマージュがこもってる。これもまたひそかに第二の「高慢と偏見」なんですよ。
って書いているうちに「ユーガタメール」をどうしても観てみたくなり、真夜中の鑑賞とあいなりました。

ユー・ガット・メール 特別版 [DVD]

ユー・ガット・メール 特別版 [DVD]

  • 発売日: 2005/04/22
  • メディア: DVD


トム・ハンクス演じるジョーは巨大書店チェーンの御曹司で、メグ・ライアン演じるキャスリーンは街角の小さな本屋の経営者。
小さな本屋は巨大書店の出現で潰されてしまう。
ブルドーザーみたいな無粋さで市場を拡大してく資本主義の権化みたいな巨大書店チェーンの「高慢な」人間には本の価値も人の心もわかりゃしない、と彼女は彼に対して「偏見」を持ってる。でも、その彼が実は恋したメル友だった…というオチ。
やっぱりここでのトムも少なからずダーシー的であり(キャラは違うけれど、機能が)、男女の恋の場面にはしばし男性がダーシー的であったりするのだ、と気づかされます。
時代が代わっても永遠に変わらない男女の恋のありがちなパターンの一つなんでしょう。
つまり、”ミスター・ダーシー”という存在は、実は男性の本質的なある部分の「女性から見た」具現なのだということなのかもしれません。


この映画の中でジョーが読んでる「高慢と偏見」は表紙がコリンのやつです!



キャスリーンに勧められて読んでみるものの、全然ピンとこない様子なのが可笑しいの。
こういった描写はすごくノーラ・エフロン*1的です。ノーラ・エフロンの描く無意識レベルのジェンダーにはとても共感するところが多いんですよ。リアルでね。


ラストシーンは何度観ても泣いちゃいます。
「あなたでよかった。ずっとそう願ってたの。」
というセリフに、グッときちゃう。
これ、原文だと
"I wanted it to be you. I wanted it to be you so badly."
っていうんですよ。ホントにホントにそうだったらと願ってたの!というね。この繰り返しが、胸キュンなんですよー。
で、ジョーは「泣かないで」って優しく言って抱きしめてくれるの。
は〜〜。イイ〜〜〜。うるるる〜。
「夢見た人と結ばれる幸せ」に、心の底から温かな気分になります。
春が訪れたばかりの花ざかりの公園でのキスシーンは、私が知る限りの映画の中で最も美しくシアワセな、忘れられないラストシーンです。
この映画、季節の追い方もすごくいいんですよね。秋から始まって春で終わるの。
悲しみを乗り越えて、また新しく何かが始まるという空気に満ちている。弾むような希望がある。



そして毎度のことなんですけど、この映画を見るたびに私は思うのです。
「やっぱりアタシにはトムが一番だ!」と。



過去長い間さんざん夢中になってきたので今更トム・ハンクス祭りはやりませんけどね。出演作、全部観ちゃってるし。
でもトムを見ていると、ホント、着馴染んだ服のようにしっくりと心安らぐ。
ああ、やっぱりすっごい好きだなぁーと思うんスよ。
滑らかに溢れ出す言葉の洪水にひたっているだけでもシアワセだ。耳を飽きさせることがないあの声。
会話には必ずユーモアがあり、対等に言いあいができて、時に気の効いた言葉で抱きかかえてくれる。
ちょっとここんとこローリングしすぎで、自分の中の「これが好き」の足場がわからなくなって不安だったんだけど、足場は普段見えないところにしっかりあったよ、っていうのをね、ちゃんと感じました。
ま、そんなことを無事確認したので、また自分への自信をちょっと取り戻しw英国探訪旅行に出発する気満々になれましたよ!
って。うひゃー、なんだこの言い訳くさい屁理屈(汗)。
屁理屈ついでに、こんな屁理屈言ってみたくなる理由を書いておきますが、ここ最近、短期間の間に興味がコロコロ変わりすぎてて、そんな自分にちょっと嫌気がさしていたんですよ。
あまりのユルさに我ながらしょんぼりしちゃってたんです。
や、たかだか映画スターですけどね。それにしても次から次へと、なにこの節操のなさ!みたいな。
コリンにだって、たぶん落ちるよ。
今のところ、まだザイルは握ってますけどねーかろうじて。
リアルタイムのコリンがぎょっとするほどオッサンなので完落ちに至らずにいるんですよw今この瞬間に「恋に落ちたシェイクスピア*2でも見たらコリン渓谷探訪予定はキャンセルとなるかもしれません(爆)。
でもそんなもったいないことすんのヤだもんね。
いちいち落ちなければ省エネだとわかってるけど、それじゃどうしょもないじゃん?
永遠に「ユーガタメール」繰り返し見てるわけにもいかないですしね。旅にも出たいじゃないですか。
ホームタウンを心から愛してるけど、あのキラキラしている見知らぬ地平線にだって行ってみたいと思うじゃないですか。
「どうせ冷めるのだから夢中になるのがバカらしい」とは、やはり思いたくはありませんよ。
それって「どうせ死ぬのだから生きるのなんてバカらしい」って思うのと変わらないでしょう?
そんなこと絶対にないんですから。


瞬間瞬間の”夢中になる気持ち”を、その都度喜びたい。
瞬時にして消えゆくシャボン玉も、その美しく楽しい姿を思いっきり楽しんで記憶に残せば永遠です。
悦びの記憶だけが堆積して行けばそれでいい。形なんてなくても。
いいんですよ、それで。それがシアワセになるコツ、ですよ!
結局はその積み重ねが人生に他ならないのだしね。なんてなバカ話を書いてるそばで、お嬢がTVを見ながら「ママー!北村一輝、出てるよ!」って呼んでくれました。
ありがとう、娘よ(汗)。
そう、一輝だって好きです、ちゃんと。溺れてはおりませんが、見れば心でナイス!と叫びます。
いいじゃないですか、芸能人くらいいっぱい好きなヒトいたってさ!
それにしても月9での一輝の出番の少なさには呆気にとられました(しかもろくな役でない)。
おかげで毎回見ずにすみましたけどね。
ホントにもう、やること多すぎてTV見る時間ないんですもん。
そのくせやらなきゃいかんことが何一つ進みません!ひー。
今年もあとちょっとで終わっちゃうってのに、まだクリスマスツリー出してないんですよ!シンジラレナイ!!*3
萌えとか言ってるヒマないんですよね、本当は。でも言うけど。だってこの楽しみを我慢するのはイヤだからっ!

*1:この映画の監督です。私はすべての映画人の中で彼女の作品が一番好きなんですよ。心底共感できる作品ばかりなんです。彼女こそが、最も「その作品を観たい人」です。絶大なる信頼をしているのです!

*2:ちょっと前まで私の認識するコリンはこの程度。ファンがいるなんて思ってもみなかったような対象でした。ただのオジサン。

*3:ウチは娘の誕生日が12月のはじめのほうにあるので、毎年、それを祝ったらツリーを出す、という手順になっているんです。だからだいたい10日過ぎ頃にはなってるんですけどね・・・それにしても20日近くなってもツリー出してないなんて最高記録かもしれない(哀)。